日本臨床発達心理士会滋賀支部

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問われるのはおとなの主体性―支援実践をめぐって考えること
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          湖東広域衛生管理組合 児童発達支援事業  愛犬つくし教室 小澤美早子

                                (臨床発達心理士)

     

     湖東地域の愛知郡・犬上郡には四つの小さな町があり、私はその四つの町が合同で設置している児童発達支援事業所に勤務しています。発達支援を要する就学前の子どもと保護者への直接支援が主な仕事ですが、通所児が併行通園している保育所や幼稚園へ訪問して、先生方と一緒に通所児への支援を考えることも大切な業務の一つです。

     

     5月の連休明けから、今年度の保育所や幼稚園への訪問が始まったのですが、園の先生方のお話を伺う中で、とても気になることがありました。保育指針や幼稚園教育要領の改訂で「主体性」を育てる保育が強調されるようになり、ある園では主体性を育てるため、クラス全体が集まる機会を減らし、制作活動などにおいても一斉指導を行わないようにという指示が出たそうです。ある先生は、子どもの姿が良い方向に変化しているようには見えず、本当にそのような保育の進め方で良いのかもやもやした気持ちで過ごしていると話されていました。疑問を感じている先生方は多いそうですが、会議等で疑問を投げかけても「このやり方で進めるように」と言われるのみで、今ではこのことに関する意見は出なくなったとのことでした。

     「主体性」をどのような取り組みの中で育てて行くのかという点については、今後様々な実践を通して検討を重ねることが必要ですが、私が気になったのは、保育士の先生方がこのままで良いのかという疑問を持っているにも関わらず、職場内でそのことが議論されることなく、「もやもや」した気持ちを抱えたまま、日々子どもたちに関わっているという点でした。これは、子どもたちにとっても、先生方にとっても、望ましくない状況だなと感じました。

     児童発達支援の分野でも、○○プログラムなど目新しい療育方法が次々に出てきては消えています。「Aちゃんは自閉症だからカードを使った方がいいんですよね?」と相談されることがよくありますが、○○障害の子どもには△△法が良いと当たり前のように適用するのではなく、日々の様々な場面で見られる子どもの姿から取り組みの内容は検討される必要があると思います。国から示された指針や要領を読み解いたり、研修等で示された実践を自分たちの取り組みに取り入れる際には、形だけを取り入れるのではなく、自分たちが関わっている子どもたちの姿から、どのような取り組みが良いのか考える姿勢がなければいけないのではないかと改めて考えさせられました。研修等で得た知識、実践を通して得た自身の保育観(療育観)、そういったものを駆使して、定期的に自分たちの取り組みを振り返り、子どもたちにとってより良い取り組みについて、職員同士で十分議論していくことができるように努力していきたいと思っています。

     

     当事業所では、管内の保育所・幼稚園の先生方と、一つの事例をもとに議論したり、講師からスーパーバイズを受けたりする勉強会を定期的に行っているのですが、徐々に事例を出して下さる園が減ってきています。講義形式の研修は参加者も多いのですが、事例検討の形式では参加者が少なくなるという現状もあります。日々の業務が忙しく、自分たちの取り組みを振り返ってまとめたり、議論し合うことにエネルギーを向けるのはなかなか大変ですが、仲間が増えると頑張る意欲もわいてくるかと思い宣伝させていただきます。このブログを読んで、勉強会に興味を持たれた方がおられましたら、ぜひご連絡ください。お待ちしております。

     

     

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