日本臨床発達心理士会滋賀支部

このブログは、日本臨床発達心理士会滋賀支部会員相互、
地域の皆さんとの交流をめざしています。
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最近思うこと
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    びわこ学院大学教育福祉学部

    後藤真吾 

     

     最近思っているところをとりとめもなく記すことにします。
     近年、医療の世界を中心にエビデンスということを良く耳にするようになりました。 特別支援教育においてもエビデンスを求めるような言説がひろく聞かれるようになってきました。
     エビデンスということが、あたかも子どもへの取り組みのお墨付きを与えるかのような印象です。しかしここで少し立ち止まって考えてみると、教育にエビデンスを求めるということができるかという疑問が浮かびます。
     英語のevidenceは、証拠・根拠、証言、形跡などという意味になるようです。

     医療分野においては、治療法が対象となる疾病に対して、効果があることを示す証拠や臨床結果などのこというようです。この場合、疾病の原因や発症のメカニズムなどが詳細に明らかにされている場合には、それに対する治療法のエビデンスを求めることは合理性があるように思われます。この場合は疾病も治療法も常数として扱えると考えるからです。
     一方、教育においてはどうでしょう。教育は子どもと教師、さらにはその子を取り巻く友だちとの相互関係で成り立つ営みということができます。この場合、対象となる子どもをいくらアセスメントしたとしても、子どもの全体を把握できるわけではありません。その子どもに対応する教師が行なう教育活動にしても、たとえ中身が同じであっても、教師自身が男か女か若いかベテランかなどの複数の要件によってそのタッチや意味合いは変わってくることは経験則として疑えないことだと思います。また、子どもも教師もその時の情動で具体的に示す行動は違ってきます。つまり、対象も対象に働きかける教師も変数ということがいえると思います。変数の乗数が一定の値を取ることは考えられないことになります。
     こうしたことを考えると、そもそも教育活動にエビデンスを求めること自体が無理なことであるということがいえるのではないかと思います。
     特別支援教育においては、子どもに診断名を付け、その診断名が付けばあたかもどの子も同じ子どもであるかのように、「これこれの障害の子どもには、これこれの方法を用いて課題に取り組ませると、これこれの成果がでます」などという短期の実践報告や研究が発表されます。ほんとうにこれで良いのでしょうか。日々真摯に実践を重ねている実践者の実践感覚と大きくズレているように思います。
     ある意味「一期一会」の教育実践においてはそもそもここでいうエビデンスということそのものがそぐわないのではないか、そういうことが気になり出したこの頃です。教育における智というものはもっと別のところにあるのではないかと思っています。しばらくこのテーマを探ろうと思います。

    | 会員エッセイ | 07:00 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
    滋賀支部ブログ:いつも同じでいることを大事にしたい ―発達支援に思うー
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      大津市子ども発達相談センター

      佐々木一夫

       

       中学2年、5月の連休がすぎたころ,春子さんは、ある日、学校にいくこ

      とができなくなりました。前日までの学校生活は、何ごともなくいつも通り

      の毎日でしたし、帰宅後も、すこし宿題に時間がかかっていたものの、い

      つも通り時間割をあわせていました。なのに、翌朝は、母親がいくら起こ

      しても、布団を頭からかぶったまま、起きだせなかったのです。

      友だちは、春子さんが休みはじめてからも、毎朝、友だちはいっしょに

      登校しようと、迎えに来てくれました。放課後には、学校で配られた連絡

      プリントなどを届けに来てくれる友だちもいました。授業の空き時間に、

      心配して担任の先生が、春子さんに言葉かけをしようと、家庭訪問に来

      てくれました。

      春子さんは、そうした友だちや先生に、心の中ではすまないと思いなが

      ら、どうしても顔を会わせることはできませんでした。お母さんは、みんな

      が来てくれる度に、「会いたくない」と、春子さんが言っていると,友だちに

      詫びなければならず、とてもつらい気持ちになっていきました。

      ある日、先生はクラスの生徒たちから、質問を受けました。「先生、どう

      して春子は私たちに顔を見せないのか」と。何か顔を合わせたくない理

      由でもあるのなら知りたい、自分たちにできることなら、できる限りのこと

      をやってあげたい、という思いからでした。

      先生は、生徒たちに、春子さんのことをうまく説明することができないだ

      けでなく、先生自身にしても、春子さんが学校を休んでいる理由、みんな

      と顔をあわさない理由について、何ひとつわからず、したがって、なすす

      べは何もなかったのです。

      「私らのなんとか一緒に勉強したり、遊んだりしたいという気持ち、ふみ

      にじるのもいいかげんにしてほしいわ。」春子さんが、学校に行かなくな

      って、1か月が経とうというとき、友だちの中から、そんな声が上がってき

      ました。毎日だった誘いが2日に一度となり,その数も一人減り、二人減

      りとしてきました。春子さんは「こんな風に、自分を思ってくれていた友だ

      ちの気持ちに泥を塗るようなことをしていて,先生や友だちから見放され

      ても当然だ,きっともう一か月もたったら、だれも私のところへなんか来な

      くなるにきまっている。結局、友だちといっても私にとってはそれだけの関

      係でしかなかったのだ。」と思いはじめました。

      それから,さらに一か月たち,ほとんど友だちの訪れが跡絶えた春子さ

      んの家でしたが,毎日、学校での様子や友だちのことなどを記した手紙

      が、京子さんという一人の友だちから届いていました。

      「うれしいけれど,どうせもう一か月もしたらこの手紙も来なくなる。」春

      子さんはそう思っていました。やがて、夏休みになり、すこしだけ、学校や

      友だちのことを考えなくてもすむ時間が、春子さんにもできました。そうし

      た夏休みの毎日でも、京子さんからの手紙は跡絶えることがありません

      でした。

      2学期になっても、依然として学校へはいけませんでしたが、ある日の

      夕方、京子さんからの手紙の封を、いつもと同じように切ろうとした時、春

      子さんは、友だちや先生、家族、あるいは人というものに、漠然とした信

      頼の気持ちが芽生えてきたよう感じました。こんな気持ちは今まで経験し

      たことのないものでした。

      その後、中間試験のテスト範囲の手紙に、どさっと、授業ノートのコピー

      が同封されて届けられました。春子さんは、久しぶりに教科書を手にし、

      学校に戻ろうと思いました。学校に行けば、なぜ休んでいたのか、休んで

      何をしていたのか、どんなことを聞かれるだろう、どんな目で見られるの

      だろうか、いろいろと考えました。

      しかし、学校に行っても、どの友だちからも、何も聞かれません。廊下で

      すれ違った先生が、かけてくれた言葉は、「大丈夫か、今日のテストがん

      ばれよ。」の一言でした。何ひとつこれまでと変わらない、いつもの中間

      テストでした。

      京子さん自身,先生から「春子に、なにがあったんやろな、わからんな

      あ」と、言われても、一緒にうなずくしかありませんでした。けれど、『春子

      が経験したことは、いつか自分にやってくるかもしれない』と、京子は心

      のなかで思っていました。

      心理・発達の支援理論やスキルで「相談支援」という仕事に携わりなが

      ら、「自分のやっていることが、どこまで役立っているか分からない。ひょ

      っとすると役立っていないことがほとんどなのかもしれない。」と、感じる

      こともあります。

      けれど、「むずかしいケースでも、その子どもにまなざしを向け続け、な

      んとか分かろうと、懸命になることはできるのだ。」と、考えることを大切

      にしています。

      | 会員エッセイ | 13:39 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
      滋賀支部2016年度地域公開講演『Kids  Loco Project第3回研修会』に参加して
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        USP子育ち応援ラボうみかぜ「みんなあつまれ」

        代表 成松祐子

         

         「身体に不自由のある子どもたちが自らの意思で動くことを当たり

        前にしたい。」研修資料の冒頭に記された言葉に、まずはガツンと

        衝撃を受けました。車椅子に乗って、親や先生に押してもらい、

        押す人の都合や道路事情に合わせてでしかどこかに行くことが

        できないという子どもが大半ではないかと実感しているからです。

        「どっちに行きたい?」と尋ねながら移動したとしても「自らの

        意思で動く」自由には程遠いでしょう。そんな状況を何とかしたい

        と考え、実践されている研究者や先駆者の方々が企画された研修会

        でということで、始まる前から期待でワクワクしていました。

         

        びわこ学園での実践を記録した映像には、子どもたちがからだを

        動かして楽しんでいる様子が描かれていました。どの子も「嬉しく

        てたまらない!」という感情がからだ中からあふれ出しているよう

        で、思わず頬がゆるみました。デザインの講演では、機能性だけで

        はなく、見た目の重要性が報告されました。講演会場の外にBaby

        Locoが数台展示されており、オレンジやピンクの鮮やかな色合い

        と丸っこいフォルムの可愛らしさに、それまで抱いていた福祉用

        としての車椅子のイメージが吹き飛んだのですが、同時に、

        約15年前の人権研修会で、障がい者や高齢者の生活環境について

        研究、実践されてきた、当事者でもある講師が、ご自身の歩行を

        支える杖をその日の気分やファッションに合わせてコーディネート

        して楽しんでいると語られたことを思い出しました。「杖を作る人

        の意識の中に杖は歩行を助けるという機能が満たされればそれで

        十分だという思い込みがあるが、快適に暮らせる環境や精神づくり

        を研究テーマとしている自分にとって、それだけは満足ではない」

        という強いメッセージを受け取ったことを覚えています。

         

        続く講演はアメリカデラウエア州の講師の居間からネット中継さ

        れ、ユーモアたっぷりのやり取りを交えながら進行しました。子ど

        も用車椅子や、手足の動きをサポートする補助具、スーパースー

        ツ、ハーネスなど、最新の技術による製品が紹介され、実際に使っ

        ている子どもやおとなの生き生きとした様子が映し出されました。

        最も感激したのは「自分が得意ではない研究にはそれが得意な人に

        参加してもらいチームで進める。例えばからだを動かせない人に参

        加してもらう。」というものです。ある道具を必要としている人が

        意見やアイデアを出して試作品をつくり、テストし、改良していく

        という、ものづくりに当たり前のプロセスに、障がいのある人が最

        初から参加しているプロジェクトを、不勉強ながら私は今まで知り

        ませんでした。福祉の分野の人だけで集まって考えていては、前述

        のような魅力的な車椅子などもおそらく発想できないだろうと思い

        ます。

        その後の講演では、動くことが神経の発達にどう影響するのかが

        語られ、さらに子どもの座位を保持する装置や遊具、車椅子などが

        実践現場の映像と共に紹介されました。最後の総合討論では「誰で

        も自分の意思で自由に動けることが人権である」という理念が確認

        され、胸に熱い余韻を残しながらの閉会となりました。

         

        人権を保障するための研究や技術がいくら進んでも、法律や体

        制、道路、交通などの社会環境が同時に整っていかなければ、最先

        端の製品も結局使うことができずに、無駄になってしまいます。

        左記の発言にもあったような、バリアになるような法律ならば、その法

        律自体を見直す必要があると考えます。全て、我々人間が作った

        者なのですから、法律に縛られて自らの権利を剥奪されるな

        ど、本末転倒と言わざるを得ないでしょう。

         

         デラウエアからの中継は「じゃ、今からアイスクリームを買いに

        行こう」でユーモラスに締めくくられました。現地はすでに

        夜中、でも、行きたい場所にいつでも行ける自由、それを手に入れる権利。

        私たちも、すべての子どもらにそんな権利を保障していけるよ

        う、地道に、しかし明確な信念を持って、活動を続けていきたいと

        願います。

         

         

        | 地域から | 15:19 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
        滋賀支部ブログ:学週障害の理解と支援―宇野彰先生講演に参加して
        0

          ―保護者です。

           

          城西小学校 特別支援クラスに4年生と6年生の子供が在籍していま

          す。どちらも広汎性発達障害の診断を受けています。

           

          支援クラスは、通常級に戻れるように支援していくクラスと理解

          していますが、現状ではとてもハードルが高く感じています。

          支援クラスでサポートを受けていた者が、通常級の人数の多い

          なか、少ないサポートで、学習しなければならないのです。

           

          宇野先生が紹介してくださった動画のように、通常級でも、

          本人の能力に合わせ選択できるようにしてもらえるなら、

          通常級で子供に合わせた授業を望めるかもしれないと考えました。

           

          6年生の子が今思春期です。

          今までは宿題の確認、音読、自主勉ノートの作成のお手伝い、

          テストの振り返り、などなど一緒にしてきたのですが、

          5年生後半くらいからノートは一切見せてもらえず、

          丸付けも、音読も勉強に私が関ることを嫌がります。

           

          今は学校に任せていますが、生真面目なところがあり他の子

          より宿題が少なかったり、ちょっと分かりやすくなっていると

          「ズルしていると思われる。」と自分で自分の首を絞めている

          ように見えます。

           

          今は一つの思いから抜け出せず、

          勉強に集中できない 頑張りたくてもがんばれない という時期です

          ので、学習がどうこうではないのですが…。

           

          これから成長師受験などもあるので、わが家の子にとってどんな

          配慮があればテストがうけやすいのか、その配慮がしてもらえる

          のか、親の方もそういう情報収集が必要であり、学校側からも

          そういう情報の発信があればよいと思いました。

           

           

          | 地域から | 13:42 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
          発達性ディスレクシア研究会 第12回研修会のご案内
          0

             

            10月1日に実施した滋賀支部2016年度地域公開講演会の講師、

            宇野彰先生(筑波大学)から『発達性ィスレクシア研究会』のご案内を

            いただきました。関西からも日帰りできるプログラムとなっております。

             

            奮ってご参加ください。

            | お知らせ | 13:54 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
            就労継続B型の事業所を開いて −障がいのある 人が、働きの場面でその人らしく地域でくらすためには
            0

              就労継続支援B型事業所手作り工房種芸

              所長 野路井 邦充

               

               2011年12月、彦根市の南、本庄町にあった元JA東近江「葉枝見

              支店」の空き店舗をお借りし、手作り工房「種芸」を立ち上げま

              した。

               

               当初は、能力はあるが地域の中に埋もれてしまっている障がいの

              ある人々を受け入れ、相当の給料を支払える工房形式の事業所を目

              指すという、理事長の強い思いを受けとめて活動を始めました。し

              かしながら、実際にはそのような方は地域の中にはあまりおられ

              ず、就労継続支援B型と生活支援事業所のどちたで対応するかとい

              う比較的重度の方々を利用者として受け入れ、種芸の活動が始まり

              ました。

               

              B型事業所を測るメモリのひとつに、利用者に支払う賃金の額が

              あります。賃金が県平均額を上回っていれば加算が付きます。利用

              者を一般就労させても加算が付きます。施設はその加算により職員

              を増やし、さらに利用者賃金を増やすために事業をすすめてゆくこと

              ができます。逆に言えば、賃金単価を下げないために、能力のある

              人を一般就労に出したがらない、生産能力の低い人との契約を継

              続しないという、本来の趣旨とは違う動きになってしまうことも無

              きにしも非ずです。

               

              能力いっぱいに、あるいは能力以上に作業をすすめるために、ス

              トレスがたまって精神に変調をきたしたり、引きこもりになってし

              まう利用者も存在します。種芸は、当初の目論みからは方向を

              変え、これからの方々の受け皿になっていきました。対応する障がい

              も、当初は知的障がいの方々を対象に立ち上げましたが、次第に、

              身体や精神、発達障害や高次脳機能障害の利用者にも受け入れるよう

              になってきました。ただ、障害の種別は単純に分けられるもので

              はなく、そえぞれの利用者がいくつかの障害を併せ持っていた

              り、さらに被虐待による対応の困難さを合わせもつ利用者もおられ、

              ますます、対応が困難な条件にできあがっていきました。しかしなが

              ら、経営的には苦しい中で、徐々に利用者を増やしていった結果、

              一人ひとりに対応してゆき、その方が落ち着いたころに次の方が入って

              こられるというゆったりとした利用者の増加により、全体に落ち

              ついた事業所運営になっておおります。

               

              事業所のテーマは「明るく」「楽しく」「元気よく」(できたら

              がっぽりもうけたい)。利用者は、特別支援学級を卒業してこられた

              方、精神病院から直接来られる方、就労移動B型で頑張ってこられ

              たが一般就労ならず来られた方、ほかの施設で頑張ってこられ

              たが、疲れて頑張れなくなり、引きこもりに再度いたり、週に何日か家を出

              ることを目標に来られている方、一般就労するための生活リズム

              を立て直すために来られている方、年齢や経歴、障がいや能力はそ

              れぞれですが、お互いおもいやり、支えあって作業をしています。

               

              頑張りすぎません。それぞれの人がその人らしく生きていく。お

              互いに認め合い、支えあいながら。頑張れるようになったら頑張

              る事業所に移ったり、一般就労をすればいいと思います。

               

               疲れたら、種芸に戻ってくれば良いと思っています。

               

               

              | 地域から | 13:57 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
              重症心身障害児(者)を、ご存知ですか?
              0

                独立行政法人国立病院機構鈴鹿病院

                療育指導室 児童指導員 丸澤由美子

                 

                重症心身障害児(者)と呼ばれる人々があります。どんな人たちで

                しょうか。 「突然聞かれても、ピンとこないなぁ〜」という方が多いと思います。

                 

                なんとなく知っている方でも、「寝たきりで話ができない」「近寄りがたい」

                「奇声を発していて怖い」…というイメージを持っている方が多いので

                はないでしょうか。

                 

                そんなイメージを持たれてしまいがちな「重症心身障害児(者)」です

                が、この方々も皆さんと一緒です! 自分の気持ちが伝わらなくて困った

                り、悩んだりもします。みんなと一緒に楽しいことをしたいとも思っていま

                す。余暇時間を充実させたいとも思っています。そして…、もちろん「みん

                なの役にだって立ちたい!」と思っています。

                 

                重度の肢体不自由と重度の知的障害とが重複した状態にある子どもを

                重症心身障害児、成人を重症心身障害者といい、子どもと成人を含めて

                重症心身障害児(者)と呼びます。これは、医学的診断名ではなく、福祉

                制度上の呼び方です。そのような彼らの気持ちが伝えられる機会はほと

                んどありません。

                 

                そのため、この方々の日常のひとコマをお知らせしてい

                く中で、この方々が「今」をイキイキと生きており、日々いろいろな取り組

                みを頑張っている…ということをお伝えしたいと思います。

                 

                私が以前勤務していた独立行政法人国立病院機構三重病院は、伊勢

                平野のほぼ中心部で海と山に囲まれた、のどかな場所にあります。この

                病院にはいくつか病棟があり、その中の1つに、「重症心身障害児(者

                )病棟」があり、療育指導室のスタッフ(児童指導員・保育士)は、その患者

                さんと「一緒に楽しいことをしたい!」との思いで、毎日さまざまな取り組

                みや行事を企画・立案しています。音楽活動、ムーブメント、スヌーズレ

                ン、散歩、制作等を中心とした療育活動、お楽しみ行事(演奏会等)、お

                まつり、オリエンテーリング、映画会、クリスマス会等の行事を患者さん

                全員対象に行っています。

                 

                その中でも「制作活動」は、患者さんが毎月張り切って取り組む活動の

                1つです。「どんな感じがいい?」「このくらいの大きさにする?」「この色

                がいいんじゃない?」などと語らいながら、患者さんとスタッフが一緒に

                作成し、完成した作品を、外来棟から重症心身障害児(者)病棟への渡り

                廊下に展示しています。

                 

                他の病棟の患者さんに親しんでもらえるよう、重症心身障害児(者)

                病棟の愛称である「やまばと」をとって、「やまばとギャラリー」と命名しま

                した。この展示場は、患者さんの療養生活に季節感をもたらし、スタッフ

                とのコミュニケーションを深め、自分の作った作品を他の方々に見てもら

                える喜びを感じることを目的に始めました。

                 

                「かわいい!」「廊下の雰囲気が明るくなった♪」「毎月、ここを通るのが

                楽しみ」との感想を聞き、作品づくりに携わった患者さんも嬉しそうにして

                います。実際に患者さんたちも作品を見に行くのですが、自分が作った

                作品には、思わず手が伸びたり、スタッフの顔と作品を交互に見てアピ

                ールしたり…と、とっても楽しそうです。自分の作った作品を見に散歩に

                行ったときに、他の病棟に入院されている患者さんが「あなたたちが作っ

                ているの?素敵ね〜。私はリハビリでここ(渡り廊下)を歩くのだけど、ど

                れも素敵でリハビリも苦痛じゃないの。友人にも「見においで!」と声をか

                けたのよ」と声をかけて下さり、患者さんはおおはしゃぎ!! というような

                こともありました。次の作品の意欲にもつながりました♪

                 

                作品づくりの際はエコを心がけています。新しいものを使用するのでは

                なく、ペットボトル、新聞紙、包装紙、紙袋、段ボール等をリサイクルして

                作品にしています。リサイクル物品にも関わらず、患者さんが気持ちを込

                めて取り組むと、とっても“味”のある作品になり、世界で1つだけのプレミ

                アな仕上りになります。

                 

                「やまばとギャラリー」の作品展示によって、制作活動に目覚めた患者

                さんたちは、さらなる創作意欲が湧き、たくさんの芸術品が続々と仕上が

                っていきます。この作品たちを病棟のみに展示するのはもったいな

                い!!…ということで、外来棟出入り口付近に「個展」と称し、作品展示

                を拡大しました。初回は「ふたり展」として、2人の患者さんの作品展示を

                行いました。新聞紙を細く裂いて作ったこよりの作品、油絵具で自分の

                気持ちを表現した作品です。とても個性豊かな作品に仕上がりました。2

                回目は、モネもビックリ!な点描画風で描いた作品展示でした。「今日は

                ○○描く!」「何色で描きたい」等、患者さんは毎日熱心に取り組んでい

                ます。患者さんの気持ちがこもった作品は、どれも斬新で個性的な作品

                に仕上がりました。

                 

                次の個展をスタッフが検討している間、個展お休み期間がありました。

                しかし、画家(患者さん)の皆さんから「作品がたまってきたよ〜!!」「そ

                ろそろやな!」と展示を楽しみに待つ声がたくさんあったので、早急に個

                展を開催することになりました。患者さんは取り組む楽しさいっぱいで、

                「○○描いたよ」「今日も(絵を)描く!!」と、毎日とっても張り切って描い

                ています。

                 

                「やまばとギャラリー」や「個展」は、定期的に作品が変わるので、その

                ことをさまざまな方に知っていただく機会になればと、病院が発行してい

                る「ニュースレター」に紹介コーナーが設けて頂きました。「毎月楽しみ!」

                との感想もいただき、患者さんの作品作りにも力が入ります。

                個性豊かで、気持ちが“ほっこり”して頂ける作品たちがみなさんをお待

                ちしています。ぜひ三重県にお越しの際は、「やまばとギャラリー」と「個

                展」へお立ち寄りください。その際、芸術家たち(患者さんたち)を見かけ

                ましたら、直接感想などお伝えいただければ嬉しいです。

                 

                このほかにも、病棟内の事件?!(物品がなくなった!…のではなく、

                単なる置き忘れなのですが…)を毎回解決してくれる探偵(患者)さんが

                いたり、スタッフや他患者さんの様子をよく観察し、「大丈夫か?」「元気か

                ?」「頑張れ!」といつも声をかけたりしてくれる患者さん等、本当にさ

                まざまな患者さんがいます。「障害」はあっても、みんな一緒です。人の

                役に立ちたいと思って、それぞれの方法で行動をしてくれています。その

                行動に時に私は励まされ、時に勇気づけられます。彼らの「今」を一

                緒に共有できる機会が当たり前にできる日がくることを願い、療育指導

                室のスタッフは日々さまざまな取り組みにチャレンジしています。これか

                らも、彼らの行動には乞ご期待?!

                 

                丸澤由美子(2015)みんな芸術家!!―重症心身障がい児(者)病棟

                の患者さんを中心とした作品展。NHOだより、No138.20−21.

                 

                 

                | 地域から | 14:02 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
                第12回日本臨床発達心理士全国大会「関係性を築き、支える臨床 発達支援の可能性」に参加してー自己理解のサポートと『つな ぐ』役割―
                0

                  武藤百合 ヴォーリズ学園こころセンター

                  (臨床発達心理士/臨床心理士)

                   

                  2016年9月10日〜11日に大阪国際交流センターで開催された第

                  12回日本臨床発達心理士全国大会に参加しました。私は現在、私

                  立学園でスクールカウンセラー(以下SC)として勤務しています

                  が、公立のSCに比べて義務づけられた研修の機会やSC同士の情報

                  交換の機会がなく、自分自身で意識してその都度必要な研修会や学

                  会に出席し、知識をアップデートし、専門技能のブラッシュアップ

                  を図らなければなりません。臨床発達心理士の資格を取得して5

                  が過ぎた所ですが、全国大会参加は今回で三度目となり、二年に一

                  回のペースで参加するようにしています。心理職としては臨床心理

                  士として活動していた期間の方が長く、自分自身、これから臨床心

                  理士+「臨床発達心理士」としてどのように活動していくべきか模

                  索中なので、日本中から臨床発達心理士が集まる全国大会は、最新

                  の知識や情報を仕入れ、専門家としての視野を広める絶好のチャン

                  スです。今回も第12回大会に参加し、第一線で活躍しておられる

                  臨床発達心理士の方々の現場報告や調査研究発表を伺うことで、新

                  たな知見を得たい、現場でより有効なサポート方法があれば是非取

                  り入れたい、と考えていました。

                   

                  第12回大会のテーマは「関係性を築き、支える臨床発達支援の

                  可能性」でした。心理職のサポート分野においては言うまでもな

                  く、当事者とその周りの人々(家族など)との関係性の支援、当事

                  者同士の関係性の支援、援助者と当事者の関係性の支援、など、

                  様々な形での関係性の支援があります。そのテーマに沿って、シン

                  ポジウムや実践セミナー、実践研究発表では、心理職が出会う様々

                  な関係性が取り上げられていました。この雰囲気は私にとってはか

                  なり良い刺激となりました。私がもともと心理職として最初の一歩

                  の訓練を受けた大学院は、分析心理学や精神分析学の流派が優勢な

                  所でしたので、「関係性を築き、支える」という視点の講義はあま

                  り、否、ほとんどなかったのではないかと思います。その後、S

                  Cが学校に派遣されるようになり、臨床心理士養成の大学院でも組織

                  (学校や医療現場)への働きかけや、組織の見立て、リファーやコ

                  ンサルテーションの重要性が強調されるようになりましたが、私が

                  大学院生であった頃はまだまだ「クライエントの内的世界」を理解

                  する(分析する、解釈する)ことや、C.ロジャーズの「傾聴」カウ

                  ンセリングに関する教育が主流でした。そのような視点で全国大会

                  に参加すると、臨床発達心理士の支援とは当事者の心を理解し、対

                  話(+アセスメント)した上で、当事者を取り巻く環境に様々な形

                  で働きかけていく(関係性を築き、支える)能動的かつアクティブ

                  な役割を担っているように感じられました。そして、そのような役

                  割は、近年虐待や貧困問題など、教育現場のみでは到底抱えきれな

                  い困難ケースが増えつつある私立学園のSCにとっても、必要不可

                  欠であると思われました。

                   

                  実践研究発表はA児童期(1)、E成人期、保護者への支援、C支

                  援者の抱える課題に参加しました。以下、SCとしての私の仕事と

                  直接関連のある発表を列挙してみたいと思います。

                  A児童期(1)では、伊藤先生(北海道社会福祉事業団太陽の

                  園)の発表「先天性・後天性の疾患や脳損傷に伴って発達の特異性

                  を呈する児童医療・心理・教育の連携」から、先天性・後天性

                  の疾患や脳損傷をもつ生徒を心理職として担当する上では、医療と

                  の連携、発達・心理評価をした上での心理・教育的対応の継続が大

                  切であることを学びました。他に、愛知県の施設支援に関する発

                  表、NPO法人の相談支援事業に関する発表もあり、教育現場の連携

                  先となる可能性のある現場の現状や課題について知ることができ、

                  視野が広がりました。

                  E成人期、保護者への支援では、柴崎先生(おかやま発達障害者

                  支援センター)の発表「発達障害の特性を踏まえた若年支援機関と

                  の協働プログラムの開発」が印象に残りました。発達障害者の就労

                  支援においては、発達障害の特性を踏まえた形での体験の場が必要

                  であるとの事でしたが、確かにSCとして発達障害をもつ生徒を支

                  援していると、高等学校までは担任やSSW(スクールソーシャル

                  ワーカー)、SCのサポートがあり卒業できても、就労で失敗して

                  しまうケースが多く、高校生のうちから、就労を念頭に置いた自己

                  の特性理解を促すサポートが必要であると感じました。他には、難

                  波先生(発達障害支援サービスコモステARA)の発表「発達障害者

                  の遠隔間接支援」より、来談意欲の乏しい引きこもり状態の当事者

                  とその家族に対する支援方法として、メールによる心理カウンセリ

                  ングが有効な場合がある事を学びました。

                  C支援者の抱える課題では、坂上先生(飯田女子短期大学)の発

                  表「教師およびスクールカウンセラーの生徒支援における意識:私

                  立高等学校での特別支援教育に関する語りの分析より」が勉強にな

                  りました。教師の生徒指導や教科指導上での支援スキルが特別支援

                  においてどのように機能的か、SCから教師に説明することが重要

                  である事を知り、今後SCとしてそのような点を意識しながら教員

                  と連携していきたい、と思いました。

                   

                  実践セミナーはB-3「通常の学級において特別な教育的配慮が求

                  められる子どもを支えるための関係性を築く取り組みー川西市にお

                  ける臨床発達心理士を中心とした医療、教育、福祉機関による連携

                  」とA-6「高等学校における発達障害生徒に対するインクルーシ

                  ブ教育合理的配慮の観点からー」に参加しました。

                  実践セミナー全体の参加を通して、やはり「自己理解支援」とい

                  うのは殆どどの実践報告にも通底する重要な事柄であると感じまし

                  た。勿論、大会のテーマである「関係性を築き、支える」という役

                  割も強調されてはいましたが、その前提として、当事者の「自己理

                  解」ができていなければ、他機関や他職種にリファーした所で、当

                  事者にとっては「困っていないのに何のために行くのかわからな

                  い」と、早々につながりが切れてしまうのではないかと思います。

                  実際、私も高等学校生徒のSCをしていて、そのようなケースに遭

                  遇することがありました。高等学校生徒の自己理解支援として、実

                  践セミナーA-6で百生先生(富山県立となみ野高等学校)が報告

                  しておられた支援の三段階(一次支援:すべての生徒の成長をめざす

                  支援、二次支援:困難を抱えた生徒への集団の中での支援、三次支

                  援:個別に「合理的配慮」を提供する支援)という考え方が非常に

                  参考になりました。このように生徒の抱える困難に応じて段階別に

                  サポートしていく視点はとても大切であり、より深い自己理解が可

                  能になると思われました。

                   

                  大会最後のプログラムは日本で唯一の治療的里親、土井高徳先生

                  (土井ホーム)の公開講演「困難を抱えた青少年の関係性を築き、

                  支える:土井ホームの実践から」でした。土井ホームとは、現在の

                  日本では珍しい、発達障害と児童虐待が重複したような深刻な発達

                  上の課題を持つ青年を受け止めている養育の家(治療的里親の家)

                  です。非常に興味あるテーマではあるものの、最終プログラムなの

                  で正直少々疲労感があり、3時間という長丁場の講演で瞼を閉じず

                  に聴いていることができるか、全く自信がありませんでした。しか

                  し、そのような心配は杞憂に終わり、土井先生の話が始まると、そ

                  の話術とお話の内容にグイグイ引き込まれ、あっと言う間に3時間

                  が過ぎてしまいました。北九州市のディーン・藤岡(と、壇上でお

                  っしゃっていました)土井先生のユーモア精神は素晴らしく、土井

                  先生の話術にかかると、不思議なことに深刻な問題を抱えた子ども

                  たちがどこかユーモラスで、可能性に満ちた可愛らしさのある存在

                  に思われてきます。例えば、「ピッキングの達人少年」「バンパイ

                  ヤ少年」「アスペ顔のジャニーズ少年」「お札を風呂場まで持ち込

                  んでにらんでいた少年」など、土井先生のお話を伺っていると、凄

                  惨な体験をしている少年たちが、虐待の被害者であり、(場合によ

                  っては)犯罪の加害者である以上に、愛すべき個性やどこかユーモ

                  ラスな特性をもった存在として浮かび上がってくるのです。土井先

                  生の語り口から、土井先生がどんなにか「治療的里親」として、一

                  人一人の少年を大切に育ててこられたかが伝わってきて、涙あり、

                  笑いありの素晴らしい講演でした(また、途中で披露してくださっ

                  た藤圭子の物真似歌声も素晴らしく、もう少し聴かせていただきた

                  い程でした)。

                   

                  大会では「関係性を築き、支える」ことがテーマでしたが、私

                  は、ユーモアほど人の心を和ませ、人と人との関係性を潤わせるも

                  のはないと考えています。私自身、医療現場や教育現場で長年活動

                  してきましたが、困難ケースを抱えて頭を悩ます時に、ふっと連携

                  メンバーが絶妙のタイミングで冗談を飛ばし、疲れが吹っ飛ぶ思い

                  をした経験があります。医療職や看護職、福祉職や教育職など職種

                  が異なる者同士の集まりでも、(不謹慎でない)健康的なユーモア

                  は連携の場を和ませ、メンバーの連帯感を強めるのではないでしょ

                  うか。そのような意味で、私は、「心理職にも笑いのセンスが必要

                  だ」と常日頃から考えているのですが、土井先生の卓越したユーモ

                  アセンス満ち溢れるお話(屋内で火をつけてしまう少年に「シンゴ

                  ジラ」を持ち出して説法されたエピソードなど)に思わず「お師

                  匠!!」と呼びたくなる思いで耳を傾けていました。また勿論、土

                  井先生の少年たちへの対応のコツ(「大切な事は小声で」「壊れた

                  レコードのように同じ表現で繰り返す」「望ましくない行動の時は

                  無視(望ましい行動の時はほめる)」など)は、とりわけ発達障害

                  をもつ子どもの対応に関する非常に大切な知恵に満ちていると感じました。

                   

                  会場では、土井ホームの子どもたちの地域貢献活動や、子どもた

                  ちの親孝行(スタッフの肩もみ)、料理手伝いの写真が映し出され

                  ました。とりわけ、素敵な奥様による美味しそうな手料理の映像が

                  印象に残りました。このような食事によって、愛情だけではなく温

                  かい食事にも文字通り「飢えていた」経験をもつ少年たちの心と身

                  体が、どんなにか満たされてきたことでしょうか。特に、「父」と

                  赤いケチャップで少年が描いた(土井先生用)オムライスの映像は

                  圧巻で、心に残りました。大会終了後、会場近くの「福島上等カレ

                  ー」というお店でコクがあってスパイシーな美味しいカレーを食べ

                  ながら、「好きなものを言ってごらん。好きなものを好きなだけ食

                  べていいんだよ」という土井先生の言葉を思い出していました。土

                  井先生は少年たちの誕生日には必ずこの言葉をかけるのだそうで

                  す。誕生日に好きなものをお腹一杯食べてもらうことで、少年たち

                  に(これまでの人生で剥奪されてきた)決定権と意志表明権を与え

                  るとのことでしたが、確かに、自分で決めた好きなものを好きなだ

                  け食べていると(私の場合カレーが大好物です)、「生きててよか

                  ったなあ」と、この上ない幸福感で満たされます。こうした数々の

                  取り組みは、24時間生活を共にする治療的里親だからこそできる

                  事で、到底真似はできませんが、近年益々低下しつつあるクライエ

                  ントの「日常生活能力」の向上を目指すカウンセリングを行う上で

                  (特に24時間当事者と生活を共にしている家族の面接におい

                  て)、非常に参考になると感じました。

                   

                  今回の大会では、「関係性」について様々な観点から学ぶことが

                  できたと思います。また、「関係性を築き、支える」臨床発達心理

                  士の仕事も、かなり明確にイメージすることができました。今まで

                  臨床床発達心理士として滋賀支部の集まりや全国大会に参加する中

                  で、臨床心理士として活動していた時期以上に、心理職のもつ可能

                  性の拡がりを感じ、SCの仕事にやり甲斐を覚えるようになってい

                  ましたが、とりわけ全国大会に参加すると、全国の様々な機関の取

                  り組みやその成果を知る事ができ、「明日から自分も頑張ろう」と

                  いう熱い気持ちが沸き起こってきます。実際、実践セミナーで学ん

                  だ他機関での具体的な取り組みの一部を、既に自分の所属現場でも

                  取り入れていますが、(こんな切り口があったのか!)と、目が覚

                  める思いです。そのような意味で、荘厳先生が幹事長基調講演

                  「Science basedな実践家を目指してー臨床発達心理士に求められ

                  るコーディネート能力」でおっしゃっていた「臨床発達心理士にと

                  って、ケースカンファレンスはとても大切です。人の経験を取り込

                  むことで、早く成長できます」というお言葉は、本当に真実である

                  と思います。第12回全国大会は私にとって、自分一人で臨床に励

                  む中では到底思いつかないような新しい発見に満ちた、専門家同士

                  の目に見えない「つながり」を強く意識させられる、素晴らしい大

                  会でした。私自身、専門家として、また「生涯発達」の過程を生き

                  る一人の人間として、これからも精進していきたいと願っています。

                   

                  最後になりましたが、この素晴らしい全国大会を準備してくださ

                  った大阪・和歌山支部の先生方、当日熱心に働いておられた学生ボ

                  ランティアスタッフの皆さまに、心からの感謝を申し上げます。本

                  当にありがとうございました。

                  | 大会参加記 | 14:07 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
                  初めまして、こんにちは。体を使って遊ぼう 「にじいろKids」代表です。
                  0

                     

                    私たちの地域活動について

                     私たち、体を使って遊ぼう「にじいろKids」と滋賀県立大学の学

                    生活動サークル「にじいろKids」は、地域の親子と学生とが一緒にトラ

                    ンポリンを中心とした運動遊びを楽しんでいます。子どもたちに

                    楽しいこと、大好きなことから自信をつけて行ってほしいと願うこ

                    の活動は、今年で6年目を迎えました。

                     

                      地域の中には様々なスポーツクラブやお稽古事など運動に親しむ

                    機会はいくつもありますが、集団行動の運動があまり得意ではない

                    子にとってはなかなかなじめないこともあるようです。成長や成果を求め

                    られる場だけでなく、こどもの成長やペースに合わせて楽しめる

                    場がたくさんあるといいなと感じています。

                     

                     私たちの活動の中で最も大きな役割を果たしてくれているのが大

                    学生の皆さんです。少し歳の離れたお兄さん、お姉さんの存在は絶

                    大です。同年齢の友達同士では関わることが難しい子どもも、大学

                    生が間に入ってくれることで関係が上手くいったり、恥ずかしがら

                    ないで自分を出すことができています。学校では緊張して自分を出

                    すことが難しい子も、ここでは本当にリラックスして

                    ありのままの自分を表現してくれるように感じます。子どもたちは、一緒に

                    遊びこんでくれる人が大好きですし、そんな人だからこそ、ココロ

                    を許せる間柄になるのかも知れません。

                     大学生の皆さんが一緒に汗だくになりながら遊んでくれる姿から

                    私たち保護者もたくさんのことを学ばせてもらっています。日常生

                    かつにおいて関わることがないであろう大学生と地域の子どもたち、

                    また保護者との繋がりが持てるこの活動は、私たちの他からであり、こ

                    のような活動の場が地域にもっともっと増えていって欲しいなと願

                    っています。

                     

                    ♪学生のブログ♪

                     

                    10月1日宇野先生講演会に寄せて

                     人は皆それぞれ姿形、性格が違うように、認知にも個性がありま

                    す。その特性の幅によって、学校の一斉授業では理解をするのに時

                    間がかかったり、なかなか理解が進まなかったりする子どもがいま

                    す。多様な学習方法が保証されない中でも、なにより一番がんばっ

                    ているのは、その子自身なのではないでしょうか。

                     

                     私は、この子たちの「今」が一番大切だと感じています。「今」

                    できなければ、次もやりたいという意欲をもつこと、また、そのや

                    る気を持続することはとても厳しいのではないかと感じています。

                    どの子も、できるようになりたい、わかるようになりたいという気

                    持ちを強く持っています。しかしながらまだ経験の浅い子どもたち

                    が、自分でその方法を見つけ、手段を選択することはとても難しい

                    ものです。

                     学習面においては、個人の努力不足ととらえられる傾向があり、

                    まだまだ学習障害に関しての認知度は低く、個に応じた具体的な方

                    法を見つけることも難しいため、子どもの成長速度に見合った支援

                    を行うには至っていない現状があるのではないかと危惧していま

                    す。

                     

                     このたびの講演会を経て、一人でも多くの子どもたちが、自分の

                    力を信じ、発揮し、書か焼ける場が広がっていきますことを切に願って

                    います。

                     

                    体を使って遊ぼう「にじいろKids」代表/保護者

                    (日本心理学会会員、認定心理士)

                    | 地域から | 15:12 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP
                    はじめまして、滋賀支部の山崎 真義(やまざき まさよし)です。
                    0

                       

                       みなさん、こんにちは。日本臨床発達心理士滋賀支部の山崎です。現在滋賀支部において、事務局担当役員を務めさせていただいて2年目になります。支部活動におきましては、会員の皆様のご理解・ご協力を賜り日々感謝しております。至らない点も多々あるかとは思いますが今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

                       

                      【自己紹介】

                       冒頭の絵は今年6歳になる一人息子が、5歳の時に初めて父親に書いてくれたプレゼントです。息子は絵を描くことが嫌いで、それなのに、母親と一緒に奮闘しながら一生懸命描いてくれたんだな・・・と想像すると、大きなうれしさを覚えましたし、「誰かに喜んでもらいたい。」という思いがあると、下手なりにすごく暖かい絵になるんだなということを感じたことを覚えております。そして親バカでもありますが、結構似ています。(笑)

                       

                       現在特別支援学校に勤めて、12年目(講師時代も含めると16年目)となりますが、形を教えるのではなく、「思いを込めて色々なことを行う。」ということは教育実践でも子どもたちに大切にしなければいけないことだなと改めて感じました。現在40歳、不惑の年を迎え、父親として、教師としてそして、臨床発達心理士としていっぱいいっぱいながら充実した日々を過ごしております。趣味は、バンド活動で歌うことです、年間5~6回自分たちのライブも行っています。

                       

                      【臨床発達心理師との出会い】

                       初めは、本当にポスターを見て「こんな資格があるんだな。」くらいしか思っていませんでした。自分とは程遠いと思っていましたし、心理系の大学でもなかったこともあり、これは心理系の学問を学んだ方々が目指す資格であると思っていました。しかし、現在滋賀支部の幹事でもあります後藤先生が資格を取られたことを知り、また、職場の方々も資格取得を目指していることを知り、「もっと深く知りたい」と思うようになりました。その後現職に門戸が広く開かれている資格であることを知るとともに「発達」という今まで自分が特別支援学校で大切にしてきたことをさらに深く学べることを知りました。さっそく資料を取り寄せ、後藤先生にスーパーバイズをしていただき、2010年に無時資格を取得することができました。もちろん資格を取ることはスタートであり、様々な研修会を通してその後学びを積み重ねられたことは本当にありがたいことだなと日々思っています。さらに、役員をさせて頂くようになってからは、様々な方々と知り合う機会を多く頂き、本当に幸せなことだなと思っております。

                       

                      【特別支援学校の教員として】

                       この仕事をして12年目となりますが、12年の中で「教育相談」という業務を8年させていただいております。教育相談業務の内容は幅広く、就学相談業務から、特別支援学校のセンター的機能の発揮として地域の保・幼・小・中・高への巡回相談のような業務も行っております。特にその中には「発達検査、心理検査を含めたアセスメント」業務もあり本当に日々手さぐりで行っている状態でした。当然検査の講習会や様々な研修会には行っていたものの、これらの業務は基本個人で行うことが多く、誰かに相談したり、見立てを複数で深めたりという作業が非常に少ない状態でした。「本当にこれで自分の見立ては当たっているのか?」「安易なことを言っているのではないか?」ということを悩む日々でしたし、現在でもそれは同じです。しかし、資格を取得してからは「京滋奈3支部研修会」などで、「アセスメント研修会」などの機会があり、講義を聞くだけでなく、専門家同士でグループ論議をしながら見立てたり、発達支援を考えていく学びの機会を多くいただきました。これは本当にありがたいことで、普段中々ない機会であるとともに、「みんな、同じようなことで悩んでいるんだな。」ということを知ることもできましたし、何より、同じ関西の中で(もちろん滋賀の中で)多くのネットワークもできました。これは、他の研修会ではないことで、「地域に根差した、発達臨床」を目指す。支部活動があってこそだなと感じております。

                       

                      【最後に】

                       現在公認心理師という国家資格ができ、民間の心理系の資格は過渡期のもいえる時期を迎えようとしていますが、「臨床発達心理士」として「地域に根差した発達支援活動」をより充実させ、「地域になくてはならない専門家」として位置づいていけるように、皆様と手をたづさえながら頑張っていきたいと思っております。今後ともご迷惑を多くおかけすると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。

                      | 会員エッセイ | 16:18 | comments(0) | - | ↑PAGE TOP